2013/01/13

なぜ熱した後に油を入れるのか?

なぜした後にを入れるのか?

【フライパンをする理由】

吸着水を揮発させ、油が染み込む隙間を作るため

陶芸の素焼きなんかでも取り除いたりする「吸着水」。
くっつきの原因になる物質です。

吸着水とは何か?は以下が参考になります。
フライパンに材料がくっつくのは吸着水が原因
http://ameblo.jp/loglow/entry-10799319097.html

吸着水を揮発させるために、フライパンを熱する。
フライパンを熱したときに出る白い煙がそれです。
しっかり揮発させることで、くっつきにくい状態を作り出します。
また、熱する事で酸化皮膜(※1)に隙間が開いてきて、その中に油が染み込みやすくなる効果もあるそうです。
酸化皮膜に油が染み込むことで、食材がパン肌に直接触れる事がなくなって、くっつきにくい状態を作り出します。

※1)サンドペーパー等で磨いた銀色の地金状態のフライパンを空焼きすることで出来る錆。青くて奇麗な玉虫色が、何度も油を馴染ませていくことで徐々に黒く変色していきます。
青い玉虫色の酸化皮膜

っした後に油を入れる理由】

パン肌の温度を下げるため。

吸着水を揮発させる温度は250度前後。
その温度のままでは高温すぎて、食材を入れたときにタンパク質の多い卵などはくっついてしまいます。

ここでおたまいっぱいぐらいのたっぷりの油を注ぐ事で、パン肌の温度を調理に適切な180度付近まで下げることができます。

ホットケーキなど100度付近まで温度を下げる必要がある場合は、濡れ布巾の上にパンを置けばOKです。

フライパンに油をなじませると同時にパン肌を適温まで下げる。
じつに理にかなった作業です。

これを油返しといいます。
そして使った油はオイルポットに戻してパン肌に残った油はキッチンペーパー等できれいに拭き取りましょう。

その後、調理に必要な油(オリーブ油やサラダ油、ごま油等)を入れて調理開始。
あくまで調理に必要な油であって、くっつき防止の油ではありません。
油返しをした段階でくっつかないフライパンになっているので、油無しの料理が可能です。

テフロン塗装などに代表されるノンスティック加工の施されたフライパンは塗装を高温から守る為に、調理に要不要かかわらず、かならず少量の油を入れることを推奨されています。取扱説明書にたいてい記載があると思います。
鉄のフライパンであれば、塗装を守る必要がないため、油無しの調理が可能です。

おまけ:
オムレツを作る場合、冷蔵庫から取り出したばかりの冷たい卵だと、フライパンの温度が一気に下がりすぎて、くっつきやすくなります。
そういう場合は、卵を常温に戻すとくっつかなくなります。

それでも、油返しを繰り返すうちに、鉄のフライパンが育ってきて、冷たいままの卵でもいつの間にかくっつかずにオムレツができるようになります。

参考になれば幸いです。

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