◆概要
2013年8月4日(日)早朝に打ち上げられた宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号は、地球を回りながら5日間かけてISSに接近。9日(金)夜にISSに結合する予定だそうです。
気になったのは軌道。5日間ものあいだ、ISSとHTV-4の鬼ごっこというか、どんなルートで接近していくのだろうかと。
秒速7.7〜7.9km(時速 約28,000km)のスピード鬼ごっこ5日間に興味がわきます。
ちなみにこれ、ライフル銃の砲口速度の約8倍、拳銃の砲口速度の約45倍の早さです。
ライフルで撃った弾が的にあたるまでにその距離をISSやHTV-4は4往復できます。
拳銃で撃った場合なら、22往復可能です。
そんな想像をしつつ、8月7日(水)19時頃のISSとHTV-4の軌道を調べてみました。
◆軌道データ
※↓のリンク先ではリアルタイムに衛星の位置がわかり、日本上空などのタイミングで地図を拡大していくとその猛烈な早さを実感出来ると思います。
ISS (ZARYA) Satellite details 1998-067A NORAD 25544
NORAD ID: 25544
Int'l Code: 1998-067A
Perigee: 420.9 km
Apogee: 425.7 km
Inclination: 51.6 °
Period: 92.9 minutes
HTV-4 Satellite details 2013-040A NORAD 39221
NORAD ID: 39221
Int'l Code: 2013-040A
Perigee: 289.4 km
Apogee: 309.1 km
Inclination: 51.6 °
Period: 90.4 minutes
◆数値の説明
PerigeeとApogeeは地球からの高度で近い方と遠い方の数値。
HTV-4はISSよりも約130Kmぐらい低空を飛んでいるようです。
Inclinationは軌道傾斜角といって、赤道からどれぐらい傾いた軌道を通っているか。
両者とも51.6°とぴったり同じ軌道傾斜角でした。
ちなみに、51.6°傾いて飛行するということは、北緯51.6°〜南緯51.6°の範囲を飛ぶということであり、北緯40°前後の日本上空も飛ぶ軌道ということだそうです。
Periodは地球一周の時間。HTV-4のほうが2、3分早いペースで飛んでいるようです。
低空を飛んでいるぶん、(地球の重力に打ち勝つために)速度が必要ということでしょうか。
◆所感
ぴったり同じ軌道傾斜角で、微妙な速度・高度差をつけながら、きっちりとISSに接近していこうという感じがこうして数値でとれると嬉しい気がしました。
ちなみに、ISSに物資補給する日本の「こうのとり」(HTV-4)は、信頼性が高く、ISSとの結合方法が画期的だからこそのメリットがある、なかなか素晴らしい宇宙船らしいです。
こんな複雑なものが打ち上げられて宇宙でドッキングしたり離れたりするというハナレワザにしびれますね。
がんばれ こうのとり!
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