2013/04/06

鉄のフライパンの塗装について

鉄のフライパンは、空焼きして酸化皮膜を作ってあげることで、くっつきにくく、錆びにくくなる。無塗装なので、サンドペーパーで磨けば何度でも新品同様によみがえり、永く使える。

一方で、テフロン(tm)に代表されるフッ素樹脂加工のような、いわゆる「ノンスティック加工」のフライパンは、塗装することでくっつきにくく、錆びにくい状態を実現しています。ただし、塗装が剥がれたらその効果もなくなります。
(地金は軽くて安いアルミがほとんどなので、剥がれると油なじみしない、くっつくフライパンになります)

しかし、鉄のフライパンであってもすべてが無塗装というわけではなく、塗装されている場合があるのでまとめてみました。

1.アクリル樹脂塗装(クリヤラッカー塗装)
目的:防錆
販売時に防錆目的で塗装されます。購入したら自分で塗装を落とします。
フライパンの取扱説明書に「焼き切ってください」「洗剤で落としてください」等の注意書きがあります。

使う前にしっかり落としてから、空焼きして酸化皮膜を作ってあげましょう。

スチール(鋼)製、鋳鉄製のどちらにも、広く使われている塗装です。
商品の仕様欄を見ると、クリヤラッカー塗装など明記してあります。




2.シリコン樹脂塗装
目的:防錆、くっつき防止、意匠
こちらは、「1.アクリル樹脂塗装」とは異なり、購入後も塗装を剥がさずに使用します。
シリコン樹脂塗装のおかげで、空焼きをしなくても錆にくく、食材がくっつきにくいフライパンとして使う事ができます。

テフロンのようなフッ素樹脂加工と違って、撥油性が無いのが特徴。
油を弾かないので、フライパンが油なじみしているような感じになりますが、調理後の油汚れがするっと落ちるような効果は期待できません。

スチール(鋼)製、鋳鉄製のどちらにも、広く使われている塗装です。
「空焼き不要」「スチールたわし、金属ヘラ禁止」と書かれていることが多いです。

「黒色」に着色されていることがほとんどで、使い込んだフライパンを連想させる意匠効果も狙っていると思われます。




3.カシューナッツ塗装
目的:防錆、意匠
鋳鉄製のフライパンへ、伝統的な鉄器に焼き付けられている高価な漆の代替として利用されています。
シリコン樹脂塗装よりも、南部鉄器の風合いに近づける意匠効果もあると思われます。
メーカー(及源)に問い合わせたところ、カシュー塗装は「防錆と焦げ付き防止」になるとのことでした。



なお、及源の上等鍋シリーズは、カシュー塗装ではなく「無塗装」です。
http://oigen.jp/product/joto.html
900℃の高温で焼く事で酸化皮膜を形成する特許らしく、錆び易い鋳鉄を酸化皮膜が覆う事で防錆になり、無塗装を実現しているとのことです。
メーカーのHPを見ると、「塗装がないので熱が直接食材に伝わり」と表現されており、無塗装ならではのメリットが記されています。http://oigen.jp/product/all_items/JNP-1-003/

4.まとめ
個人的には、スチール製、鋳鉄製のいずれにしても、無塗装で使うのがよいと思います。
及源のようにメーカーが施す酸化皮膜もありますが、家庭用コンロの200℃程度でも十分酸化皮膜は形成可能です。

酸化皮膜で塗装のような効果を得るフライパンの仕組み。
なぜ熱した後に油を入れるのか?フライパンをくっつかせないこつ。

どんなに丁寧に(空焼きせず、金属ヘラを使わずになど)使っても塗装は徐々に劣化していきます。そうなると、使い捨てと割り切るか、奇麗に剥がして無塗装で使うかの2択になります。

例えば、鋳鉄製で有名な「魔法のフライパン」も(塗装の種類は不明ですが※1)無塗装で使うことが可能です。
※1 製品仕様に明記されていないので、錦見鋳造に問い合わせたところ、「錆び止めと最初の焼き入れをしなくても使えるという目的で黒色の食品用塗装(シリコン系)を施しています」とのことでした。
http://blog.hizoo1999.com/2013/01/blog-post.html


無塗装でも酸化皮膜に油が馴染んでいれば、くっつかずにオムレツができます。


鉄のフライパンのこと、正しく知って、便利に使いましょう♪

以上

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