2012/05/05

日本語文書におけるカッコの弊害


文書を書いているうちに、短く簡潔に書こうという思いからか、ついつい括弧などの記号に独自の意味を付けて使ってしまうことがあります。

以下は、仕事で実際に受け取った報告メールの一部。

最後のJOBが約30分で完了見込み(顧客情報の抜出しは後10分ほどで完了予定)

順調に完了するという報告と読み取れて、とくに悪い内容はなさそうです。
しかし、その後の括弧書きに、特別な意味がありそうで、なんとなく不安になります。
この括弧書きの意味を、仕事の背景やプロジェクトの状況、報告者の正確などを加味して読み解くと、概ね以下の解釈となります。

完了見込みの報告なんですけど、絶対そのとおり完了できる、とは言えないです。。
その根拠は・・・
顧客情報の抜き出しが「残り10分ほど」で完了できることはほぼ確定です。
だから、そのペースで以降も処理が流れてくれれば、30分で完了すると言えます。
ただし、処理の流れがどこで滞るか、正直よくわかっていないので、場合によっては1〜2時間ぐらい遅延する場合もあり得ます。

さらに、もう一つの例。

JOBが安定稼動し始めたため、裏で○○サーバ側の作業を開始しています。
(順調に行けばAは完了する見通しです。※BとCのみ残)

「だから、けれども、しかし、さらに、ところが」などの接続詞を()や*などの記号で代替してしまっており、相手に意図の伝わりにくい文書になってしまいます。

相手に意図が伝わるように文書を直すと、おそらく以下のようになります。

JOBが安定稼動し始めたため、裏で○○サーバ側の作業を開始しています。
よって、このままJOBの安定稼働が続けば、裏で開始した○○サーバ側のA作業が完了します。
しかし、B作業とC作業は残念ながら未着手のまま残る予定です。
仮にJOBの稼働がストップするようなことがあれば、○○サーバ側のA・B・Cともに未着手のまま残る可能性があります。

いかがでしょうか。
括弧書きを多用する人って結構多いです。
書く方は、文脈の流れを()などの記号でコントロールし、様々な意図を込めるのに使います。
しかし、読み手にとっては()などの記号に込められた意図は伝わらないので、読んでいても頭に入ってこない。
最悪の場合、誤った解釈をされてしまう可能性もあります。

推敲するときに、自分は何故()を使ったのか?本当に()である必要であるのか?を加えてみると、良い文書が書けるようになると思います。

()が出始めたら、それはリファクタリングのサイン。
技術者ならば、そうありたいものです。



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